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2022年4月14日 (木)

コロナとウクライナ 

又、半年が経過した。この半年はほとんど休眠。

といっても、トリオの仲間との絆は変わらず、レパートリーの練習も研究も続けていて、四半世紀弾いてもいつも新しい発見のあるレパートリーに感謝している。

活動停滞の原因はコロナとウクライナ。

まず、年末からオミクロン変異株の拡大によって、フランスでは、ワクチンのブースター接種の締めつけやサニタリーパス、ワクチンパスなどの強化が続き、また陽性者、発症者、濃厚接触者らもあちこちで増えて、コンサートなどのプランを具体化できる状況ではなかった。

年末に在仏日本人会の主催で講演したパリ大学都市の日本館で、今度は日本館の主催でトリオのコンサートとをご提案いただいたのだけれど、コロナがもう少しおさまってから、ということで待機中。

来年の春に沖縄や台湾でのコンサートを考えていたのだけれど、具体化するにはやはり1年くらい前から準備しなくてはならない。それなのにこの春もまだ日本はほぼ鎖国状態で帰国はかなわず、来年の見通しもつかないだろうし、まだ五里霧中だ。この秋に3年ぶりに帰国できるかどうかさえ確かではない。

それに加えてロシアによるウクライナ侵攻。

欧米によるロシアへの「制裁」に日本がすぐに加わったために、日本とフランスを結ぶ空路はロシア上空を飛べなくなった。航空機燃料の高騰も加わる。数日のうちに飛行機代が値上がりしたり、倍になったり、羽田ではなく成田発着になったり、フィリピンだの中東だの経由になって直行便が飛ばなくなったり、20世紀の時代に戻ったかのように日本が遠くなった。コロナ禍ですらあり得なかった状況で、非現実的だ。

大西洋を超えればいい欧米間と違って、ロシアをはさむ日欧間がこんなに影響を受けるとは。

この「戦争」が長引けば、楽器を持って日本にコンサートに行く余裕など、いろいろな意味でなくなるかもしれない。これまでも羽田経由の直行便しか使ったことがないのに、しかも、トリオと行くときはエコノミークラスを使うから疲れる。その上、もちろん、出発前のPCR検査や到着後のいろいろなチェックや検査など、楽器を抱えて長時間待たされるなど、考えられない。「コロナとウクライナ」、この二つが「収束」しない限り、日本での演奏へのハードルは高い。

それにしても、フランス・バロック音楽のユニヴァーサリズムの「美」を伝える使命感に導かれた慎ましい私たちトリオのささやかな活動すら阻んでいる二つの惨禍が「コロナとウクライナ」だ。

そのどちらも、メディアを通して不安、恐怖、同情、怒りなどをひたすら煽る「劇場型」としか言えないグローバルな現象を展開させて、それが逆にナショナリズムやコミュニタリアニズムへと人を追いやり閉じ込めている。

 

日本の今の「元号」は「令和」だけれど、源平の争いで戦乱状態にあった1181年の8月7日に 平和を祈願して、「治承」から「養和」に改元された。 近年には 「昭和」とか「平成」などもあったが、「養和」っていいネーミングだなあと思う。でも、源氏方からは無視され、「養和」はたった10ヶ月しか続かなかったという。

アートによって「和」を養うためには何が一番必要なのかを問い続けていきたい。

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