日本館でのコンサート企画を進める
前の記事からまた半年近く過ぎた。
前の記事のすぐ後から、フランスでは「コロナ」が消えた。感染症そのものが消えたわけではないけれど、話題から消えた。
ウクライナ戦争と、ロシアへの制裁のせいで、アメリカはいいかもしれないけれど、ロシアのガス供給を絶たれたヨーロッパは燃料危機、この冬は暖房を19度に、窓を閉めて、留守の時は昼間でも雨戸を閉めて寒さを防ぐようになどと言われている。おいおい、ついこの前までは、冬でもなんでもとにかく「換気」とうるさく言われて、委員の待合室だのどこでも寒くて震えていたのに。
で、今年の初めに話題になっていたパリ大学都市の日本館でのコンサートを来年早々に開催することに決めた。
10/27日には3年ぶりに日本に行くし、日本でも海外からの短期観光客の制限をほぼすべて取っ払ったので、本来なら、来年春のコンサートの可能性について打診したいところだけれど、そんな雰囲気ではないようだ。
いまだに、検査と隔離というシェーマが残っていて、マスク圧も健在のようで、ウィルス対策がどこでも掲げられたままのようだ。安部元首相の国葬を見ると、参列者全員がマスクで異様な光景だった。そんなにリスクが高いと本気で思っているならこんな大規模な集まりを主催すること自体と矛盾しているように思える。
その上、3 年前にキャンセルした沖縄公演も、台湾危機の不安が高まる中でなかなか再出発できない。
とりあえず、今は、日本に思いをはせて、フランス・バロックと日本の曲の編曲とトリオに捧げられた日本の3曲を組み合わせたプログラムを作った。
日本館のホールのステージにあるフジタの絵をバックに、師井公二さんが、この夏に制作したオブジェのインスタレーションを加えてくれる予定だ。彼のパッションが私たちを鼓舞してくれる。空間の共有というクリエーションのぜいたくさにくらくらする。
次に日本に行けるなら、一緒に来てバロックバレーを踊ってくれるというバレー仲間もいる。本当にそれが実現する日が来るのだろうか。
若い時は、何歳までに行かないと後は無理だろう、とか思っていたけれど、もう、そんなことは考えなくなった。
もし可能なら行きたい、可能な限り仲間と音楽を共有していきたい。そしてそれを少しでも分け合いたい。これに尽きる。
私たちの情熱は換金できない。でも、もう30年もフランス・バロックのエレガンスに魅せられている私たちが共にともし続けている灯は消えることがない。
1月には2017年に田村洋さんが私たちのために作曲してくれたオリエンタルダンスを3曲すべて演奏する予定だ。
戦争があっても、飢餓があっても、自然災害があっても、疫病があっても、ずっと継承されてきた「美」は存在する。
そんな「美」は分かち合わなければ継承されない。
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