日本公演を終えて
日本での最終公演から帰って、1ヶ月以上が過ぎました。
コンサートに来てくださったみなさま、準備、オーガナイズ、宣伝などに関わってくださったすべての方にお礼を申し上げます。
2003年の最初のコンサート、2週間で11公演という、暴挙?から20年以上、私と仲間の年齢や立場もそうですが、通信手段、記録の方法、全ての点で「隔世」の感がありました。
特に今回は、コロナ禍でぎりぎりで全キャンセルとなった2020年のコンサートの「復活」という思いでたどりついたので、自分の年齢やら、ウクライナ戦争の影響で日仏間の飛行時間が長くなるなどの要素をじっくり検討する余裕もなく決めました。
さいわい、リールに留学中だった高溝斐加里さんとパリのバロックダンスのクラスで2022-23にかけてごいっしょに踊る機会があったし、私たちのパリでのコンサートにも来ていただいたことで、2024年の東京での「ダンス付きコンサート」を実現することが出来ました。
前回、2017年のコンサートと比べて、仲間たちはますます円熟していますが、私自身は年齢による不安を抱えていました。コロナ禍のような降ってわいたようなアクシデントを体験したので、「絶対」という自信がなくなっていたのです。
そうはいっても、高溝さんとはくらべものにならないとはいえ、今もバレエをやっていますし、ピアノ、ギター、ヴィオラという三種の楽器を弾くにあたって、目や耳や指の問題はありません。ただ、2010年のコンサートでは事故による肩拘縮で苦労した(可動域が減ったのでフレットのポジションを変更するなど大変でした)ので、事故だけは絶対避けよう、肩、腕、手や指の動きを妨げるリスクをゼロにしよう、今回キャンセルしたらもう後はない、というプレッシャーは、10/26の鎌倉のコンサートの最後まで大変なものでした。
他の仲間も、それを分かってくれて、自分たちの体調や精神状態の管理などを冷静にやってくれたので、はじめて、全員が情緒的に安定した状態で通せたと思います。彼らは触れれば切れるほどの繊細な神経の持ち主なのでこちらの配慮もいつも大変なのですが、今回は、ある意味で、みんな「大人になった」のか、最初から最後まで、最大限に、演奏も、みなさんとの分かち合いも、コンサート後の観光なども、充実して楽しめました。みなさまからよせられた「励まし」のおかげです。
ほんとうにありがとうございました。
日本での記録は私の個人ブログに写真入りで少しずつ載せています。
ここから始まっています。
https://spinou.exblog.jp/33616504/
ここにもまた少しずつエピソードを載せていけたらと思います。
フランスに戻って次の週から、ラモーのオペラからの選曲を合わせ始めています。
来年2/8にパリのレピュブリック近くのギャラリーで友人師井公二さんが個展を開催中のイベントとして地下ホールでコンサートをします。
日本でのプログラムからはミオンの「ジュリーとオヴィッド」組曲とデュフリィの「シャコンヌ」を残し、その他にラモーを6曲選んで弾きます。ラモーをコンサートで弾くのは5年ぶりで、あらためて、彼の天才ぶりに感動すると共に、数学的な論理の緻密の解明に達してからはじめて浮かび上がらせ眼事のできる力業に向かい合います。
フランスでもヨーロッパでも世界でも、政治的な激動や不安定な状態が続いていますが、それでも「音楽」と、それを分け合う「人」と結びついている限り、「善い」方向に向かっていけるとあらためて思うこの頃です。
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